血液検査でこれまで正常だったγ-GTPが正常範囲を超えることになり、飲酒量を減らすだけでなくコーヒーの摂取がもたらす効果を体験しましたのでご紹介します。
血液検査結果の推移
私は定期的に献血を行っていて、献血をすると血液検査をしてくれてその結果をWEBで知らせてくれるサービスがあります。
まずは、2020年7月から直近の2023年4月の結果を以下に記載します。
なお、私は50歳代後半のおじさんです!
生化学検査
生化学検査 | 基準値 | 2020/7 | 2021/1 | 2022/4 | 2022/7 | 2022/10 | 2023/4 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ALT(GPT) | 8~ 49 IU/L | 31 | 24 | 26 | 42 | 26 | 18 |
γ-GTP | 9~ 68 IU/L | 36 | 56 | 104 | 93 | 71 | 42 |
総蛋白 TP | 6.6~ 8.2 g/dL | 7.1 | 7.4 | 7.2 | 7.2 | 6.2 | 7 |
アルブミン ALB | 4.0~ 5.1 g/dL | 4.5 | 4.8 | 4.7 | 4.7 | 3.9 | 4.4 |
アルブミン対 グロブリン比 A/G | 1.3~ 2.1 | 1.7 | 1.8 | 1.8 | 1.9 | 1.7 | 1.7 |
コレステロール CHOL | 140~ 259 mg/dL | 200 | 213 | 209 | 205 | 176 | 219 |
グリコアルブミン GA | 16.5 % 未満 | 14 | 13.9 | 14.4 | 14.2 | 13.9 | 15.1 |
血球計数検査
血球計数検査 | 基準値 | 2020/7 | 2021/1 | 2022/4 | 2022/7 | 2022/10 | 2023/4 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
赤血球数 RBC | 418~ 560 x10^4 /μL | 453 | 460 | 459 | 481 | 428 | 480 |
ヘモグロビン量 Hb | 12.7~ 17.0 g/dL | 14.5 | 14.7 | 14.5 | 14.7 | 12.8 | 14.4 |
ヘマトクリット値 Ht | 38.8~ 50.0 % | 41.9 | 44.6 | 43.5 | 44.5 | 39.1 | 43 |
平均赤血球容積 MCV | 83.0~ 99.5 fL | 92.5 | 97 | 94.8 | 92.5 | 91.4 | 89.6 |
平均赤血球ヘモグロビン量 MCH | 26.8~ 33.5 pg | 32 | 32 | 31.6 | 30.6 | 29.9 | 30 |
平均赤血球ヘモグロビン濃度 MCHC | 31.7~ 35.2 % | 34.6 | 33 | 33.3 | 33 | 32,7 | 33.5 |
白血球数 WBC | 38~ 89 x10^2 /μL | 46 | 46 | 58 | 49 | 49 | 58 |
血小板数 PLT | 17.0~ 36.5 x10^4 /μL | 17.5 | 16.9 | 19.4 | 17.8 | 16.8 | 18.8 |
2022年4月から2022年10月のうち、生化学検査のうち「γ-GTP」の値が基準値を超えていることが分かります。
γ-GTPとは
厚生労働省のe-ヘルスネットにある健康用語辞典には以下のように書かれています。
γ-GTPは、ガンマグルタミルトランスペプチダーゼ(γ-Glutamyl TransPeptidase)の略で、アミノ酸の生成にかかせない酵素です。胆道から分泌され、肝臓の解毒作用に関わっています。
肝臓から処理済みの老廃物は胆管を通して十二指腸に排泄されますが、胆道が胆石やがんなどによって詰まると、γ-GTPなどの酵素や老廃物が逆流して、血中の濃度が上がります。
このため血中のγ-GTPを検査することで、アルコール性肝機能障害・胆道の圧迫や閉塞・肝硬変・慢性肝炎などの早期発見が可能になります。一般的なγ-GTP検査値の基準値としては、男性が50IU/l以下、女性が30IU/l以下とされます。
γ-GTPだけが基準値を超えて高いときには、アルコールが原因の肝障害かすい臓の病気(すい炎やすい臓がん)の可能性があり、GOT(Glutamic Oxaloacetic Transaminase:グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)・GPT(Glutamic Pyruvic Transaminase:グルタミン酸ピルビン酸転移酵素)なども高い値ならアルコール性肝障害以外の肝臓の病気が疑われますので、さらに詳しい検査が必要です。最近アルコールとは無関係に、栄養過剰や肥満がもとでγGTPやGPTが上昇する、非アルコール性脂肪肝(NAFLD: Non-Alcoholic Fatty Liver Disease)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH: Non-alcoholic steatohepatitis)といわれる病気が増えてきており、注目されています。
γ-GTP | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
γ-GTPを下げるために実践した方法
飲酒量の確認と管理
日常の飲酒量は、次の通りです。
・毎日、晩酌で缶ビール1本と焼酎のロックを2杯程度
・週に1回か2回、職場の飲み会で、ビールジョッキ2杯程度と焼酎の水割りを2から3杯
基本的にはお酒は好きな方なので、上記のように書きましたが職場の飲み会などでは、たまに(よく?)これより飲みすぎることもあり二日酔いになりこともしばしばあります。
飲酒量を減らしてみた
上記の検査結果のとおり、2022年4月の検査では「γ-GTP」が”104”と急に高くなってしまったのですが、日々の飲酒量が増えた(増やした)という事実は見当たりません。飲酒についてはそれまでと大差なく飲んでいたというのが実感です。
とはいえ、大きく上がってしまったγ-GTPを下るに、「まず、お酒の量を減らそう」と思い実践です。
・日々の晩酌:
ノンアルコールの缶ビール1本と焼酎(25度)100ml水割りで飲む
・職場の懇親会等:
週に1~2回の懇親会も週に1回程度に抑えるようにしました。ただし、1回あたりに飲む量は変わりなし。
このように、日々の晩酌で飲む量を明確にしてそれまでよりも減らすことにより効果が出る(γ-GTPが正常になる)と自信がありましたが、3か月後の2022年7月の検査ではその値が、「104⇒93」に下がったもののまだ基準値を超えているものでした。(少しショックでした、、、)
これまでの取り組みをさらに3か月間継続
上記の3か月では基準値内にならなかったので、断酒をしようかとも考えましたが、これまで何十年もほぼ毎日お酒を飲んできたことを考えると逆にリバウンドしかねないとも思い、それまでの取り組みを継続することにしました。
さらに3か月後の2022年10月に検査をしたところ、「93⇒71」まで下がったのですが、まだ正常範囲内には入っていません。
コーヒーを飲むとγ-GTP値を下げることができる?
γ-GTP値を何とか下げる方法がないのかをネットで調べてみたところ、「コーヒーを1日4杯飲む人は、全然飲まない人に比べγ-GTPが下がった」という調査結果があるとのことで、さっそく試すことにしました。
コーヒーを毎日4杯飲む
私の場合、朝食はパン食なので毎朝1敗のコーヒーは飲んでいました。
それ以外に、あと3杯相当のコーヒーを飲むために以下のことを実施しました。
- 毎朝の食事の際のコーヒーは継続
- テレワークの日は、朝500mlのステンレスボトルに作ったコーヒーを入れて日中に飲む
- 職場に出社する際は、売店に行きMサイズのコーヒーを買って午前と午後に1杯ずつ飲む
(Sサイズもあるのですが1日当たりの摂取量を確保するためにMサイズとしました)
コーヒーを毎日飲み続けた結果
コーヒーを毎日飲むとγ-GTP値が下がる記事を見つけたのが今年の2月上旬で、そのころから実践しましたので約2か月間、毎日コーヒーを4杯飲み続け4月に再度行った血液検査では、「71⇒42」まで下がって十分正常範囲内になったのです。
よく考えると以前はよくコーヒーを飲んでいた
2022年4月の検査でγ-GTPがそれまでより大きく上がってしまいましたが、それ以前は正常範囲内に収まっていました。
よく考えると、実は2021年7月に職場が変わって少し環境の変化がありました。
以前の職場では、「コーヒー会」という会がありコーヒーを飲む人が毎月500円から1,000円を出し合い、ユニマットのコーヒーマシンをレンタルして毎日コーヒーが飲める環境にありました。
そんな環境の中、毎日4~5杯は職場でコーヒーを飲んでいたのです。
ただ、現在の新な職場では「コーヒー会」はなく、めっきりコーヒーの量が減ったので、それがγ-GTPの値に変化をもたらしたのかもしれません。
まとめ
ネットで調べた、コーヒーを1日4杯飲む人は、全然飲まない人に比べγ-GTPが下がったという調査結果については、まだ科学的な根拠が裏付されていないようでしが、私が実際の体験して実感ができました。
もちろん、科学的な根拠がないということは万人に効果が期待できるものではないですが、ご参考になればと思います。